2009年11月30日

カリスマはいない『アメリカン・ダンスアイドル』シーズン4

待ちに待った『アメリカン・ダンスアイドル』シーズン4の本戦が始まった。
Top20(男女各10人)に残った顔ぶれは前回までにバックボーンがかなりディープに紹介されている青年青女から、これまで全く紹介がなく、Top20に残ったことで初めてお披露目された青年までいる。
なので本戦が始まらないと力のほどは視聴者には全くの未知だったのだが、幕が切って落とされたら思わず唸った。

今シーズンのコンテスタンツの力量は前シーズンまでとは比べものにならないほどハイレベルだ。
前シーズンまでの例で言えば(と言ってもわずかに2シーズンしか日本では放送されていないわけだが)Top20からTop10間での争いでは落ちるコンテスタントはほぼ予想がついた。
20人には力のバラつきがかなりあって、抽選で苦手のジャンル、未知のジャンルを引いてしまうとそのまま敗北への道を辿った。
Top10に絞られる頃にはほぼ全員の力量が見え、視聴者はその日の出来、というより人気投票に傾き始めるのだが、今シーズンのTop20は従来のTop10レベルばかりが揃ってしまった。
ルックス、スター性、アイドル性、いずれも甲乙つけがたいレベルに到達してしまっている。番組が一気に成熟してしまい、粒選りの素材がひしめき合うことになってしまった感じだ。
ラスヴェガス予選で落ちた人たちの中にさえ、すでに惜しい素材が何人かいたが、Top20を選ぶ段になると「エーッ、その子を落としちゃうのかヨ」と声を上げそうな素材がゴロゴロしていた。
今シーズンはそういうレベルの高さだ。
だが、惜しむらくは前シーズンのダニーのような圧倒的な力と華やかさを備えた「カリスマ」ダンサーはいない。ダニーのような子は10年に1人の素材なのだということが逆に再確認できる。
だが、だが、だからこそ、か。
今シーズンは毎回が息詰まるシーンの連続になるだろうと心が震えてもいる。

@レイヴン&ジェイミー
 バレリーナと社交ダンサーのペア。
 課題がヒップホップ系なので動きが滑らかすぎるのが難。
 つまり、キレがないけど巧い。上手いけどキレがない。
Aスージー&マーキス
 スージーは高校の女教師。サルサが得意なダンサーだが課題のワルツを巧みにこなした。
Bコートニー&マット
 長身のペアで見栄えがするが、不得意ジャンルでは逆に欠点が目立ちすぎることにもつながる危険がある。
前シーズンではTop18選出の際、身長差の目立ちすぎるペアが最初に落ちたことがある。まずはその二の舞にならなくてホッとしたのだが、このペアのどちらかが先に脱落すると、次にペアリングされた相手は確実に不利になる。
しばらくは勝ち進んでもらわないと困るかもしれない。
Cチェルシー・T&セイン
 チャチャを踊ったがこのペアは上手い。
 ひと振りした瞬間に上手いと判るのが強み。印象に残りやすい。
Dチェルシー・H&マーク
 マーク君はカネムラ君と言って日系ハワイアン。
 特別日本的な風貌をしているわけではないが、日本人ダンサーが特質として持っているらしい非常に繊細な動きが強み。テクニック+表現力が第2シーズンの準優勝者トラヴィスをふと思い起こさせた。楽しみなダンサーの一人だ。
Eケーリントン&トゥイッチ
 ケーリントンはまだ高校生だが溢れんばかりの才能が見て取れる。何よりも美女。
 トゥイッチは前シーズンのTop20選考の際、コニシホクト君に敗れて次点に泣いた黒人のヒップホップダンサー。人柄の良さを視聴者は前シーズン、すでに知っているので課題によって失敗が目立たない限り、視聴者は彼を見放さないと思う。技も確かだ。
今回の振り付けはタイス・ディオリオ。この年若い振付師が競技者たちに寄せる情熱は振り付けた作品を見る前に視聴者を感動させる。
彼の振り付けを引き当てたペアはその回の当たりくじを引いたと思って良いとさえ…。
Fコンフォート&クリス
 気の強い黒人少女と一途なオタク白人青年という感じのペア。
 クリスは常々、ダンスが自分の世界に籠もってしまうクセを注意されているのだが、その分、地味に見えるのを気をつけるべきか?
Gケイティ&ジョシュア
 Top20選考の時、ちょっと印象を悪くしたケイティだが、実は親友と最後の一席を争わされたのが原因。この2人を残して「どちらかが落ちる」と演出した番組側が悪い。この娘の責任じゃない。
ジョシュアは黒人。身体のバネに独特の力強さがあって、実に魅力的な動きをする。
今シーズンから登場の振り付け師タビサ&ナポレオンはこの2人の巧さをジョーダン・スパークス&クリス・ブラウンの『No,Air』で見事に引き出した。
戦争に引き裂かれる兵士と恋人のダンスで僕は途中から涙が止まらなくなった。
Top20辺りの振り付けでこんな高度な作品が出来上がってしまうところにも今シーズンのレベルの高さが見える。
Hジェシカ&ウイリアム
 ジェシカはいささか年増な感じは否めないが派手な顔立ちといい踊りのキレといい申し分ない。踊ったのはタンゴ。
ウイリアムはTVドラマ『フェーム』で知られる伝説の振付師デビー・アレンの門下生。踊れないジャンルはない、という感じのする今シーズンの優勝候補で、彼の本戦出場決定と同時にデビー・アレンはこの番組の審査員を降板した。
えこひいきをしていると思われるとウイリアムの将来に傷がつくからだろう。
デビーは90年代のアカデミー賞の振付師としても有名だが、何十年にもわたって尊敬され続けている由縁はこんなところにもあるのだろう。
ずーっと彼女のファンでいて良かったと心から思う。
Iコートニー&ゲヴ
 ゲヴはダンスがしたくてカザフスタンからやって来た。
 アイドル性のあるはつらつとした個性で若々しいディスコを踊った。
 少し印象は薄かったがこのアイドル性は放っておけない強みかもしれない。

と、全体が水準の高い争いで「エーッ、ここから誰か落とさなきゃいけないのかい?」という気分に襲われる。

だが、その直後に発表された電話投票による当落結果は無慈悲なモノだった。
Bottom 3に入ったのは「コートニー&マット」「レイヴン&ジェイミー」「ジェシカ&ウイリアム」。
おいおい、ジェシカ&ウイリアムはいくらなんでもナイだろうよぉ、という結果だ。
やっぱり、最初から優勝候補と目されると視聴者は反発するのだろう。
新人歌手の発掘番組『アメリカン・アイドル』が常にそれに泣かされているが、ここでも投票行動は全く似ている。
ウイリアムは粒ぞろいのコンテスタンツの中でも力量的に頭一つ抜けているので、これからもこえいう反発に悩まされるだろうが、それに腐らねば良いがなぁ、と思う。

脱落はレイヴンと相方ジェイミー。いかにも勿体ないがこの当落のスリルもまた番組の魅力と不可分ではないのだから、なぁ…。

ゲストは「ポッピング」という近頃ヒップホップ系では大人気のダンスの新ワザを生み出したダンサー、ポッピン・ピートとその息子。
キース・ヘリングのイラストをアニメーションにして動かすとこんな動きになるんじゃないかなぁ、という楽しいダンスで、ああ、あと40歳若かったらなぁ、とため息をつく僕なのだった。
posted by レドンドの風 at 18:14| Comment(2) | TrackBack(0) | TV番組 -アメリカ- | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年11月16日

『アメリカン・ダンスアイドル』シーズン4始まる

待ちに待った『アメリカン・ダンスアイドル』シーズン4がスタートした。
「シーズン3」と「シーズン4」の間隔が開きすぎたので、もう、日本では放送されないのかと残念に思っていた。
多分、今回の放送はアメリカとは1年半くらいのズレが生じているような気がするが、そんなに日本ではこの番組を見る人が少なかったのだろうか?
こんなにダンスブームだというのに?
路上では若者が踊り、社交ダンス学校が東京湾ダンスクルーズを催すご時世なのに?

が、たしかにこの頃、日本ではミュージカルが下火だ。
演技的に未熟なイケメンと呼ばれるハンサムでもない若者たちがもてはやされ、可愛いだけが取り柄の若手女優たちがTV画面を占領している。
CSはそうしたTVとは無縁でいられるメディアだと思うのだが、こういう見る側の感性が試される番組は案外粗末にされている。
TVの鑑賞力が低下しているのだと思う。
さらに人間の「歌う」「踊る」「真似ぶ(演じる)」という三大本能が衰えているのか、ミュージカルを楽しむ素地もなくなっているようだ。

『神田川』の一節「あなたの優しさだけが怖かった」をプロ歌手が「この詩、なんかヘン。何で優しさが怖いわけ? 優しかったらイイじゃんよ」と評する昨今である。
そんな解釈力で歌が歌えるのか? って、言ったって、その子は売れっ子みたいなので、日本の若者たちはその程度の歌い手で満足してるって訳だ。

こんなタレントや視聴者や聴取者を育てるつもりで僕は放送というメディアに携わってきたわけではない。
でも、そんなことを主張するたび、「かぜさんは視聴者を(テレビを)愛してないから」と斬り捨てられてきた。
そんな彼らが視聴者を愛した結果がコレだ。
彼らが愛した「テレビ」ってのは「会社の中での出世」を愛したってことなのサ。
彼らは視聴者なんか愛していない。視聴者をバカにし、馬鹿にさせただけだ。
まあ、「負け犬の遠吠え」と言われても結構なので一応吠えておく。
僕が好きな、僕が見たいテレビ番組を彼らは好きじゃないだろうし、ナ。

で、『アメリカン・ダンスアイドル』シーズン4だ。
共同プロデューサー、サイモン・フラーとナイジェル・リスゴーとの間で何かトラブルでもあったのかネ。
この番組の審査員をかねるナイジェルはもう一つの人気番組『アメリカン・アイドル』のプロデューサーとしては先シーズンから名前が消えていたが、この番組のクレジットにも前シーズンとはちょっとした勢力分布的変化がある。
まあ、そのことが版権などの取り分に影響して、ひいては日本での放映にまで影響を及ぼしたとは考えにくいが、とにかく、「何か」はあったんだろうな。
とはいえ、ナイジェル・リスゴーさん、審査員としては今シーズンも絶好調。
ダンスをよく知っている人の評で実に安心できる。
そこが同じ英国人でも『アメリカン・アイドル』のサイモン・カウエルと違うところだ。

さて、『シーズン4』はまだロサンゼルスとソルトレイク、そしてダラスの予選が放送されただけでラスヴェガス予選にも至らないのだが、コンテスタンツはかなり期待できる。
すでに3都市だけの予選でもTOP 20入りが濃厚そうな子が何人もいる。
受験のバックグラウンドが紹介されている子の中にすでに人目を惹く子がいるが、まったく紹介されないまま、何となくTOP 20に入り、そのままファイナルにまで進んでしまう子が過去に何人かいたので、まだ全貌は伝わってこない。
ただ、先シーズン、日本のコニシホクト君が3度目の受験でかなり上位まで進み、大健闘したことが今度の予選に多大な影響を与えていることが見て取れる。
再受験者が多いこと。彼らの技術が一様に前回を上回っていること。そして、日本人、もしくは日系人と思われる参加者が少なからずいること、等々だ。

『シーズン4』の放送に先駈けて『シーズン3』が集中放送されたので、これを毎日録画して友人の元役者に見てもらったのだが準優勝に終わったダニーに目を留めた彼は「ダンス界のタイガー・ウッズだよ。彼はまだ芸能界で活躍してないの?」と興奮してくれた。僕の布教活動は成功している。
ダニーがその画面の中で「弟のトラヴィスの方が僕より上だよ」と語っていることにもすぐに気づいて、「トラヴィスってかぜ君が以前褒めてた子だろ。なんかその子も見てみたい」というので、今朝方、愛犬(Blake。勿論『アメリカン・アイドル シーズン6』の準優勝 Blake Lewis君が名の元サ)と散歩がてら郵便局まで行って、第2シーズンのファイナル分を送っておいた。
そこには振付のミア・マイケルズがエミー賞をもらったトラヴィス&ハイデイの『愛と哀しみのベンチ』が映っているから。まあ、タイトルは僕が勝手につけたモノだけど。

そのトラヴィスが今シーズンは再審査のためのコーチとして番組初回から顔を見せている。
彼が番組内で振り付けた一篇はすでにYoutubeにアップされていて、この天才青年の片鱗を垣間見ることができる。何回目にそれをTV画面で見られるのか楽しみでならない。
ちなみに『ブロードウェイ!ブロードウェイ!コーラスラインに架ける夢』にまだアマチュア時代の、オーディションされる青年として登場するタイス・ディオリオも昨シーズンは振付師としてこの番組に参加していて、素晴らしい作品を作り上げて見せた。
ちょっと気になったのは振付師兼審査員として第2シーズンに大活躍したブライアンが第3シーズンには一度も登場しなかったことだ。
まあ、ブライアンに他の大きな仕事が入ってしまい、先シーズンは番組に関われなかったのかもしれないけど、振付師の入れ替えなども番組の裏では密かに行われているのかもネ。

ともあれ、通常は「動く背景」「その他大勢」として扱われてしまうダンサー。
彼らが2分近くも、主役として画面を占領することなど普通なら考えられないわけだから、プロとして売れていないことをむしろ強みとして応募してきたり、有名振付師の娘がそれを逆に良いプレッシャーとして応募してきたり、どちらにしても彼らにはやり甲斐のある番組と言える。

こういうオーディション番組では基本的に笑顔の美しい子や含羞を含んだ謙虚な笑顔の若者が勝つネ。まあ、芸の世界は大抵そこに集約されるわけだけど。
そして、既にそんな子が何人か映っている。なんかワクワクする。

楽しみなのは再挑戦組で、腕を上げてやってきた青年たちだ。
今回、「君の実力はその程度か。出直してこい。ラスヴェガスで、な」とからかわれた少年がいる。
不合格にされたかと曇らせた顔が泣きそうなほどの感動にうちふるえた瞬間、この少年が再挑戦に賭けた決意を覗かせていいシーンだった。
この子がラスヴェガス予選を突破できるかどうか、もう楽しみになっている。
もちろん、おそらく日本人、と思われる少女もネ。

さあ、幸せな3ヶ月の始まりだ。
posted by レドンドの風 at 12:36| Comment(2) | TrackBack(0) | TV番組 -アメリカ- | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年09月07日

トイレのウツトリ君

最近、駅と駅ビルのトイレで目につく事。

若い男が鏡の前を占領している。
手を洗うでもなく、鏡の中のおのれの顔に見惚れているのだ。
そんなに良いルックスなのか? 覗いてみる。
No!
「イケメン」という安っぽい言葉の流行で「ハンサム」の定義が大分下方修正されて、僕に言わせれば大映の大部屋さんクラスのルックスでも現代ではイケメン扱いされている。
水は低きに流れるし、大概の若者が自分に対する評価が甘いのは知っているけれど、駅や駅ビルのトイレで鏡の前を占領している君たち、その顔はそんなにいつまでも見ていたい顔か?
自分のルックスに正しい点数を付けていたら、鏡の前にそんなに長くはいられないと思うぞ。
しかも、他の客が呆れ、諦めて手を洗わずにトイレを立ち去ってもまだ鏡の中の自分を見つめ、前髪の乱れの一本を必死で後方に掻き上げ、また、ジーッと見つめていたりなんかしないぞ。

勿論、僕がその本人認識によるイケメン君を観察していれば、ソレはおのずと僕の性的嗜好を詮索されてしまうだろう。
なのでハッキリさせておくが、僕が前立腺肥大に苦しんでいた2年前、僕のトイレ滞留時間は長かった。
下手すると小便が出るまでに1〜2分かかる事があって、出ない尿を全身の力で押し出すのにまた1〜2分かかった。
僕は多くの場合、個室を探して用を済ませたが、本人認識によるイケメン君は僕がトイレに入った時から出る時までずっーと鏡に見入っていて、結局僕に手を洗わせてはくれなかった。その間およそ4分。
駅のトイレで身だしなみを整えるには長すぎる時間と言える。
そして、何人の男が彼の横に並ぼうが彼は他人の存在に気づきもしなかったのである。本当に。
気づいていたら、あんなに自分に見とれていられる訳がない。恥ずかしいだろ、彼が思っているほどに彼は美しくないのだから。大映なんだから。準主演クラスには手が届かない至って普通のルックス、または普通よりちょっと下、というのが大映なんだから。

映画やドラマでトイレの鏡で化粧を直す美女は昔からいた。
化粧というアクションが伴うのと、化粧で美しくなって行くのは楽しい図柄で、まあ、許せる。
でも、髪の毛一本を必死で他の髪に同化させている男子はどうか?
もしくはジッと我がルックスに見惚れていて、他の客がいるのを忘れている男子はどうか?
自分に声をかけてくる男を待っているのか?
そこはもしかして彼らの仕事場なのか?
でも、朝から?
あんな汚いトイレで? 今、初めてその想像も無くはない気がしてきたけど。…まさか。

イヤー、最近、鏡が6枚くらいある大きな駅のトイレの半分は大抵彼らに占領されてるね。僕の滞留時間が短くなったとは言え、入ってから出るまで、鏡の前を占領している若者は多い。
駅に隣接したデパートのトイレはキレイだけど静かなので、用を足している間中、誰かが入り口近くにいるのって怖くって仕方がない。
いい加減に折り合い付けろよ、お前ら。
自分のルックスと、ヨォ。

まあ、僕もデートの最中、店のガラスに映る自分をうっとり眺めているヤツとして小説の題材にされた事があるけどね。
本当は自分を見てたんじゃなくて、街の景色の中で自分たちカップルがどう見える存在なのかを確かめてただけなんだけど…。ま、言い訳かァ。
posted by レドンドの風 at 11:02| Comment(6) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年08月26日

永遠のトニー・ザイラー

永遠のヒット曲『白銀は招くよ』 by トニー・ザイラー

オーストリアのスキー選手で一時期映画俳優としても知られたトニー・ザイラーさんが亡くなった。

ザイラーは昭和30年代、日本で最もよく知られた外国人でヨーロッパの貴公子風の容姿が日本人の心を捉えた。
彼は1956年(昭和31年)のイタリアのコルティナダンペッツォで開催された冬季オリンピックでアルペンスキー回転・大回転・滑降の三種目で金メダルを獲得。一躍、世界に名をとどろかせたのだが、勿論、テレビなど普及していない時代のことだから、日本での知名度獲得には特別な理由があった。
それは、このときの「回転」で日本の猪谷千春さんが2位入賞という快挙を成し遂げたからだった。冬季オリンピックにおけるメダル獲得はこれが「初」だったから日本は沸きに沸いた。
日本人がやっと1個獲ったメダルを一遍に3個も獲ったザイラーとは一体何者なのだろうと、僕らは大いに関心を抱いたのである。

と、知ったかぶりをしているのだが、実は僕はこの時、まだ、ザイラーの名前以外は何も知らなかった。
まもなく、彼の顔を雑誌で見ることになった時、「美貌」と形容できる人を山田真二さんしか知らなかった僕は心底、仰天したのだ。
ハァー、世界は広いんだなぁ、と…。

僕は昭和32年(1957年)に東京に出て来た。何度も書いたが預けられた家は美容院で身近に客のための芸能誌が揃っていた。
週刊誌はまだ無かった時代なので、僕は『平凡』と『明星』の二誌を毎号、熟読した。

ザイラーの美貌はヨーロッパの映画界を騒然とさせた。
すぐに映画出演が決まり、日本でも1958年に相次いで封切られることになった。
最初が『ザイラーの初恋物語』(1958)で芸能誌には彼のポートレートがしばしば掲載されるようになった。
次の『黒い稲妻』(1958)は雪焼けの真っ黒な顔と映画のタイトルがヤケにピッタリで、これが『黒い花びら』や『黒い十人の女』へと続く「黒」ブームの始まりではなかったか? 以来「黒い稲妻」はザイラーの代名詞になった。ウェアも黒だったと思う。
白銀との対比が鮮やかだったような記憶がある。とにかく格好良かったのだ。
現代の冬季五輪にザイラーが出たら中継アナウンサーは「黒い稲妻、トニー・ザイラーの登場です」と始めて、後はそのキャッチを連呼するはず。うるさくってたまらんでしょうね。

その知名度を確固たるモノにしたのは1959年の『白銀は招くよ!』でした。
これはザイラー自らが歌う主題歌がまずラジオで流れ始め、すぐにリクエスト番組のトップに躍り出ました。
多分、ドイツ語だったと思いますが、なんだかメロディに乗りにくいポキポキした感じでしたが、それはそれで魅力的で、昭和30年代前半を代表するヒット曲となりました。
日本語の訳詞盤の方が知られたと思います。
のちに僕の書いている番組でこの曲は何度もかかりましたが、リクエストが多かったこと、語りの若山弦藏さんがお好きだったことは言うを待ちません。
あの時代に生きていた人はこの歌が大好きなのです。
面白いのはこの歌が流行った年の第1回レコード大賞が水原弘さんの『黒い花びら』。
「白」と「黒」が混在するラジオだったことになります。

日本でとてつもない人気者になってしまったザイラーが日本映画に出演するのは時間の問題でした。
昔は外国スターを主役に迎える映画がすぐ作られたのですね。

待ちに待ったその作品は松竹映画『銀嶺の王者』(1960)。相手役にドイツ人とのハーフで知られる超絶美人の鰐淵晴子が起用されましたが、最初は別の女優が相手役になるはずでした。
城山順子さんといいます。
前身はモデルで美しい人でした。ところが撮影開始直後だったか、スキーの特訓中だったか、彼女はスキーを履いたまま大木に激突。大けがを負ったため降板を余儀なくされてしまったのです。
彼女が初めて銀幕にその姿を見せたのは伊藤雄之助主演の『いろはにほへと』。
僕は早速、映画館に足を運びましたが、おそらく芸術祭参加作品だったでしょうか?
作品は良く出来ていましたが、もはや彼女に話題性はなく、鰐淵晴子、津川雅彦主演の『伊豆の踊子』では完全に助演に廻っていて、旅回りの芸人一座の一人。
鰐淵晴子が脚光を浴びる陰で、城山さんは徐々に表舞台から姿を消してしまいました。
トニー・ザイラー主演映画で思い出すことというのがこういうサイドストーリーなのは本末転倒だけどサ。

以後の『白銀に躍る』(1961)や『空から星が降ってくる』(1961)の頃にはザイラーさんも旬を過ぎかけていましたが、この映画の相手役が女子フィギア・スケートのスター選手イナ・バウアー。ご存じ、荒川静香さんを語る時その大技の代名詞となっているお方。

こうして、現代で言えば陸上のウサイン・ボルトやカール・ルイスに匹敵するスーパー・スターだったアントン(トニー)・ザイラー(Anton("Toni") Sailerさん。
日本人の心に貴公子風の爽やかな笑顔を印象づけて、名前を聞かなくなった後も、長いこと愛され続けた人でした。
僕らの世代以上では知らぬ人のない大スターだったのです。

僕のDVD棚には雪焼けの顔に白い歯がまぶしいだけの他愛ないスキー映画『白銀は招くよ』『白銀に躍る』『空から星が降ってくる』の3本が並んでいる。
でも、ザイラーは今もイカしてる。
自分の歴史を彩ってくれたスターに感謝。そして合掌。

アントン(トニー)・ザイラー(Anton("Toni") Sailer 
1935年11月17日〜 2009年8月24日没。73歳。
※「アントン」が「トニー」なのは『ウエストサイド物語』を見た人なら誰でも知ってるよね。
posted by レドンドの風 at 14:56| Comment(1) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年08月25日

『世迷い言』by 日吉ミミ

「カノナカバカナノヨ」(世の中、バカなのか?)

タイトルは回文になってない。
JASRACに怒られるとヤなので。

さて、近頃、気になっている言葉遣いがある。
若者たちの言葉かというとそうでもなく、結構な大人もそう言っている。

たとえばあなたはこんな時どう言いますか?
「あなたの家のテレビは買ってからどれくらい経ちますか?」
「そうねぇ、5〜6年かなぁ」

この「5〜6年」の部分を文字にすると「ごろくねん」だよね。
ところが、最近、人々はこれを「ごねんろくねん」と言っている。
「さんよねん」とか「じゅうしごねん」とか「ごろくじゅうねん」と省略しなくなった。そう言う言い方を聞かなくなった。

なぜか、みんな「ごねん、ろくねん」とか「じゅうよねん、じゅうごねん」とか「ごじゅうねん、ろくじゅうねん」とか言ってる。
「空気が読めない」を「K・Y」とまで略したがる連中がだよ。
なんで「じゅうよねん、じゅうごねん」なんて長々しい言い方するんだよ。

テレビを見てると最近は大人でも「仲間が五人、六人集まって、一緒にカラオケしました」なんて言ってる。
「仲間ごろくにんでカラオケしました」の方が喋るのにも楽だと思わない?

なんかこの頃、世の中、全体的におバカ?
それとも何か他に特別な理由があるのだろうか?
posted by レドンドの風 at 14:54| Comment(1) | TrackBack(0) | TV番組 -日本- | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年07月04日

ところによりオタマジャクシも降るでしょう

オタマ注意報

2007年製作のニコラス・ケイジ主演映画『NEXT-ネクスト-』は
2分先が見えてしまうという特殊能力を持ったラス・ヴェガスのマジシャンがその才能ゆえにFBIに協力を強制され、それがイヤで逃走するサスペンス・アクションだが、どちらかと言えばアイディアが先行しすぎた感のある怪作の類だ。
ただ見ている間はかなりハラハラドキドキ出来るのでそれほど損した気分にはならない。

ところでこの映画の中でニコラス・ケイジがこんな台詞を喋っている。

「デンマークで昔、魚の雨が降った。
太陽熱で干上がった卵が大気中に吸い上げられ、
大気中の水蒸気で卵がかえり魚の雨が降った。
雲の中で孵化したんだ。
50年前の話サ」

コレが本当のことなら石川県中島町のオタマジャクシが降る話も説明がつくンかしら。よう判らンけど。
中島は能登半島の仏壇見世で知られる中島だと思うんだけど、その能登半島の、入り口付近に当たる石川県羽咋市はUFOで知られた町よね。
こういう話が起きても不思議はない素地が元々ある地域なのかも。

『NEXT-ネクスト-』(2007年)
監督 リー・トンプソン
出演 ニコラス・ケイジ ジュリアン・ムーア ジェシカ・ビール ピーター・フォーク
posted by レドンドの風 at 01:07| Comment(4) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年06月26日

King of Pops

マイケル・ジャクソン死す

日本の洋楽ファンはマイケル・ジャクソンがまだ子供だった頃から彼をよく知っている。
ジャクソン家の9人兄妹は全員が音楽ビジネスに就いたが、長男以下5人の男の子だけで組んだ「ジャクソン5」が真っ先に有名になった。
マイケルは5番目で、5歳でステージ・デビュー、12歳でレコード・デビューしている。
初ヒット『帰ってほしいの』は1970年1月の『ビルボード』ナンバー1ヒットだが、僕はコレを文化放送でのバイト中にしばしば耳にした。
続くナンバー1ヒットがそれからわずか3か月後の『ABC』だった。
ジャクソン5はR&B専門レーベルとして知られたモータウン・レコードの所属。先輩歌手ダイアナ・ロスの強力な後押しによる有望グループだと宣伝されていた。
当時、彼らを発掘したのもダイアナ・ロスだと伝えられていたが、彼女自身はのちに否定した。なぜなら、彼女が彼らに目をとめた時、既にモータウン内では次代のスター候補として誰もが彼らの力を認めていたからだった。
事実、『ABC』は日本のポップス番組でものべつ幕なしに掛かっていて、聴けば判る通り、軽快で可愛いいかしたナンバーだ。しかも上手い。
ちなみに『ABC』の前の全米ナンバー1ヒットはサイモンとガーファンクル『明日に架ける橋』、ビートルズの『レット・イット・ビー』である。
まさしく時代を代表するグループの、世代交代の一齣とも言える。
その2ヶ月後、『小さな経験』、そのまた4か月後に『アイル・ビー・ゼア』とデビューから4曲立て続けに全米ナンバー1ヒットとしたが、コレがすべて1970年1年間での出来事なのだからどれほどのブームだったかが判ろうというものだ。
以後、ナンバー1にこそならなかったが彼らは世界中で愛されて、メンバーに男の子1人が増えて、実際には「ジャクソン6」になっていても、誰もとがめ立てする者はいなかった。
ジャクソン5は1975年にモータウンからエピックに移籍して、徐々にチャートの表舞台からは姿を消していったのだが、マイケルだけが頭抜けてきたのは1972年秋。
既にソロに転じていたマイケルは『ゴット・トゥ・ビー・ゼア』『ロッキン・ロビン』『ボクはキミのマスコット』などチャート的にも健闘していたが、人気に火が付いたのは映画『ベン』のテーマだった。
『ベン』は前年にヒットしたネズミ映画『ウィラード』の続編でネズミと病弱な少年の友情話だ。
主人公のダニー少年が傷ついたネズミのベンに優しく歌いかけるのが『「ベン」のテーマ』。
マイケルはこの歌で可愛いジャクソン5のアイドル坊やから堂々たるポップ・スター、マイケル・ジャクソンへと脱皮した。
ただ、マイケル・ジャクソンに関する記憶はこれ以降、僕の中で一旦途絶える。

再び、僕が彼に出会ったのは「プロモーション・ビデオ」、当時、通称で「プロモ」と呼ばれるビデオの中でのことだった。
音楽業界の流れを一変させた伝説の『スリラー』である。
1983年12月、アメリカの音楽専門チャンネルMTVから流れてそのシャープなダンスと練り上げられた映像が世界を魅了した。
翌84年に入ると日本でも芸能番組がこぞって取り上げるほどの騒ぎとなっていた。
僕が運良くコレに触れることになったのはちょうど同じ年の同じ月にテレビに身を投じていたためだ。
構成作家に戻っていた僕に振られたテレビでの第1作目が映画『フラッシュ・ダンス』の影武者ダンサーのドキュメント。
ミュージック・ビデオに多大な影響を与えたとされるこの映画で主役ジェニファー・ビールスのダンス・シーン(他、諸々)を吹き替えたマリーン・ジャハーンが主人公だった。
僕たちスタッフは大評判を呼んでいた『スリラー』はもとより、『今夜はビート・イット』やダイアナ・ロスの『氷の瞳』まで取り寄せて隅々まで見た。
主人公マリーンはマイケルのPVに出ているという噂があったが、その姿は確認できなかった。ただ、マリーンと昵懇のダンサーでドキュメントにも登場するビンセント・パターソンという青年は『氷の瞳』でたしかにダイアナの相手役を務めていた。
「コレオグラファー」という単語もまだ定着しておらず、それが「振付師」を指す言葉だと知ったのも『スリラー』だった。
振付はマイケル・ピータース。演出は当時売れっ子映画監督だったジョン・ランディス。
マイケル・ピータースは舞台版『ドリーム・ガールズ』の振付師でもあって、僕らは『フラッシュ・ダンス』影武者版が評判になったら次は『ドリーム・ガールス』でシカゴの電話交換手からブロードウェイのトップに上り詰めたジェニファー・ホリディを取材する予定になっていた。

余談だが『スリラー』のPVは作品としても圧倒的な高評価を得て、売りビデオとしても記録的なセールスとなったが、曲そのものは全米4位を最高位とするに止まった。
ただし、『ビリー・ジーン』や『今夜はビート・イット』の全米ナンバー1ヒットを含むアルバム『スリラー』が驚異的なヒットとなったのは言うを待たない。

以後はマイケルの動向にさほどの関心はなかったが、『ウイ・アー・ザ・ワールド』『Bad』などの頃は僕自身の仕事的にもまたまだ目が離せず、そのせいで彼の曲はそこそこ知っている。
ディズニーランドでマイケルの3D映画『ムーンウォーカー』も見たよ。
そして、何故か去年10月、入会していたソニーの「CDクラブ」から最後に買った1枚がマイケルのベスト・アルバムなのだった。

なんのトリビアにもならないが僕がお気に入りのブレイク・ルイス君は尊敬するアーチストとして「MJ。マイケル・ジャクソンだよ」と答えている。
文字通り「King of POP」であることを疑う余地はない。

最近、70年代の人気者の訃報が多い。
とても寂しい。合掌。

★Michael Jackson 1958年8月29日〜 2009年6月25日没。 50歳。
posted by レドンドの風 at 23:45| Comment(1) | TrackBack(0) | TV番組 -アメリカ- | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

合掌 ファラ・フォーセット

『ミッション・インポッシブル』『チャーリーズ・エンジェル』『スター・トレック』『ローン・レンジャー』『それ行けスマート』『奥様は魔女』などアメリカでは往年のテレビ・シリーズの映画化が盛んですが、初代「チャーリーズ・エンジェル」で「第2のマリリン・モンロー」と騒がれたのがファラ・フォーセットでした。
テキサス大学在学中、ミス・カレッジ・コンテストに優勝して、ハリウッドに招かれ、歯磨きのCMで有名になりました。
1976年、『チャーリーズ・エンジェル』で人気が爆発して売れたポスターがなんと6,000万枚。一躍、世界的な人気者になりましたが、映画スターへの転身は上手く行きませんでした。
8分の1がネイティヴ・アメリカン、というやや褐色の肌に、セールス・ポイントのちょっと大きめの口から覗く真っ白な歯。ところがどんな役を演じても華やかすぎて目立つのは白い歯ばかり。ポスター人気だけで終わってしまい、テレビに戻ってしまいました。
「芸能人は歯が命」。でも、彼女の場合はその美しい歯が映画では命取りになってしまいました。

【MEMO】
★ファラ・フォーセット Farrah Fawcett
1947年2月2日生まれ(46年、48年説もある)〜2009年6月25日没(62歳)。
★僕らが彼女を認識した当時の芸名は「ファラ・フォーセット・メジャーズ」。テレビ『600万ドルの男』の人気スター、リー・メジャーズの妻だった。
★僕が初めてアメリカに行った77年、ファラ・フォーセット(F・Fなどとも呼ばれた)はブームの渦中にいて、伝説のポスターはいたる所で売られていた。実は僕も一枚買ったが一度も壁に貼ることはなかった。新婚さんだったのでネ。
★70年『あの愛をふたたび』でデビュー。76年、テレビの『チャーリーズ・エンジェル』で当てて、78年『シャレード'79』で本格的に映画界へ転身。
★ヒットが出ず、80年代以降はテレビに戻って活躍。2004年まで途切れずに出演作があって、テレビでは相変わらずの人気者だった。
★近年は『堕ちた弁護士ニック・フォーリン』などにゲスト出演していて、妙に下っ膨れになってしまった美貌が気になった。
往年を知る者なら「彼女に一体何があったんだ」と思ったはず。
★2006年、肛門癌に罹り、その転移から6月25日没した。
死の三日前、長い交際の末、『ある愛の詩』で知られたライアン・オニールからの求愛を受け入れた、と伝えられたばかりだった。
★その名を知られるきっかけになった歯磨きは「ウルトラブライト」。
★「芸能人は歯が命」は東幹久、高岡早紀コンビのCMで有名なキャッチ・コピーだが、ファラの歯の方が目立ってるかも。肌色との兼ね合いかもネ。
posted by レドンドの風 at 08:44| Comment(2) | TrackBack(0) | TV番組 -アメリカ- | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年06月15日

お訪ね下さった皆さんへ

このブログはなんで話し言葉なんだ? というメールがありました。

答えは、音声認識ソフトで書いているからです。
喋った言葉を文字にしてくれるソフトで、何年か前から使っています。

年齢から来るモノなのか、仕事をし過ぎてきたセイなのか、日によっては指先が痛くてキーを叩けないことがあります。
で、音声認識ソフトを使うようになりました。
マイクに向かって喋っているので、仕事柄、つい話し言葉になってしまいます。
僕の仕事仲間はナレーション原稿をコレで書いている人もいるので、僕も書き言葉で喋ればいい訳なんだけど、マイクに向かうと話しかけてしまうのは、もう職業病かもしれません。

厄介なのは梅雨が近くなると僕の頭は働きが鈍くなります。
瞼が思わず落ちてきてしまい、眠くて仕方ありません。
で、同じことを何度か喋ってしまいます。
非道い言葉遣いをしてる日もあります。
楽をしたいのが基本なので、文字になっちゃったモノはなるべく直さないことにしてるんですが、あまりにも同じことを喋っちゃってる日は直さざるを得ません。
音声からの変換なので誤変換もずいぶんあります。
書いちゃった方が早いジャン、って時もあるんですが、書きたくない、キーを叩きたくない、という理由で喋っています。
話があちこちに行ってしまう日があるのはそういう理由です。

今日なんかは『アメリカン・アイドル シーズン8』のグランド・ファイナルの後なので僕の本サイトの数倍のアクセスがあるのでビビッてます。
僕の話しかけ方に慣れていない方には、ナンジャコイツハ、と思われるかもしれませんネ。
ま、これからは「本ブログは音声認識ソフトで書いています」なんて毎回但し書きをつけておいた方が良いのかもしれませんね。
考えておきます。
posted by レドンドの風 at 18:54| Comment(3) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

クリス・アレン優勝 『アメリカン・アイドル シーズン8』

またまた、猛省せよ、サイモン・コーウェル

クリス優勝が告げられた時、サイモンが呆然としたのが印象的だったね。
他の審査員が拍手してる時はもはや結果に呆れて役目を投げてる感じすらした。
今シーズンもコンテスタントへのサイモンのリスペクトの無さがこうして随所に露呈した。
君はまだアダムのプロデューサーではなく、テレビに映っているのは審査員としてなのだから、その役目は全うしなきゃネ。

日本でも業界人がこの番組の噂をする時、必ず槍玉に挙がるのがサイモンの審査員としての資質だけど、彼は全米の自分に対する評価がどうも本当に判ってないように見える。
日本では「男」と「ゲイの業界人」はサイモン嫌い。「女」と「ゲイの一般人」は好きだね。
どうもその色分けは現実に「あると思います!」。
細かいところを突ついてくる人もいるんで書いておくんだけど、「ホモ」も「レズ」も「ゲイ」と僕は呼んでる。世界的な常識だけど。
僕の資質はゲイ的だと思ってたけどサイモンに関しては当てはまらない。「業界人」だから当然、と言われそうだが…。
彼は審査評を通してパワーハラスメントを行っている感じで、僕はどうもダメなんで業界の一般的な感想とも違っちゃってるかもしれない。
彼は自分の勝たせたいコンテスタントの対抗馬を早い段階から潰そうとしたり、対抗馬のパフォーマンスの出来が良いと、カリスマ性の有る無しなどを持ち出したり、「元々1位になる力は持っていなかった」などと言い出す。
なら、予選段階で落としておけ。

だが、サイモンに気に入られて過剰に褒めちぎられた瞬間、そのコンテスタントは大きなハンデを負う。
それに気づいた審査員たちは今シーズンのファイナルではなるべくどちらかに偏らない評を心がけ、サイモンも珍しく公正な評を述べたが、既に遅きに失した感があった。
アダムがサイモンの選曲で歌う際、『コレは俺がU2 のボノに直接電話して君が歌えるよう許可を取ったんだ』なんて言っちゃったらもうダメでしょ。
そんなのは審査員の仕事じゃなくて番組プロデューサーの仕事だからね。
君が一介の審査員に過ぎないなんて今や誰も信じてないし、全米第2位の年間契約金を誇るブロデューサーだって事は一昨年から知られてる。
で、それがレコード、のなのか、テレビの、なのかなんて事はどうでも良いんだけど、番組内でも隠然たる力を持っていることだけは判ったよ。というかボノへの電話の話で語るに落ちた感さえある。
でも、その君がアダムに肩入れした瞬間からアダムはもう優勝できないんですって。
勝負はどう見てもアダムが3ポイント総取りだったけど、全米の気分はもうその前にクリスに傾いてた。
優勝した本人に『本当の優勝者はアダムだよ』なんて言わせるなよ。
可哀想で涙が出たよ。
僕は最初からクリスをベスト3と読み、まあ、行って2位、が順当なところだったんだけど、今や君の審査評が売りになっている妙な現状から見れば投票行動を起こす視聴者の半分は君を「好き」、半分は「嫌い」な人たちが居ると読まなければならない。
で、クリス優勝を先週予想したけど、こんな予想通りなんじゃ全くクソ面白くない。
たとえば、ファイナリスト双方の力が全くの互角だったとしても君への反対票が一方に流れる。
前シーズンでも準優勝者がパフォーマンスとしては実は圧勝。今回も同じだったが投票結果はそれとは逆になった。
サイモン、二年連続と言うより、日本で放送が始まった4年前から君が間違いを冒していることは毎シーズン証明されているのになんで今更茫然として見せたの。おかしいよ。
おそらくその審査員評は僕らが知り始めた4年前からではなく、放送開始の時から、と言うべきなんだろうからサ。
君が来シーズン、本選の最初から今シーズンのファイナルのような審査評を述べない限り、次も同じことが間違いなく起きる。
こんなのは誰にとっても楽しくない。

不思議なのは君は過去にベタ褒めしたメリンダやラキーシャをプロデュースしてやってないじゃない?
そんなにお気に入りだったらインディーズからのデビューなんかでなく、君が契約しているというBMGレーベルからデビューさせてやれば良かったじゃない。
特に君がファイナリストを宣言したために3位に沈んだとしか考えられないメリンダくらいはプロデュースしても良かったんじゃないの?
デビューに5億かけたってツアー出演決定者全員をデビューさせられるジャン。
その内の何人かは君が使ったお金くらい稼ぎ出してくれると思うけどなぁ。
それが出来ないならお先っ走りのファイナリスト予測なんて優秀なコンテスタントには迷惑なだけだと思うけど…。

僕には結局、最初から手もかけずに売れるアイドルしか探してないのが君の審査評にハッキリ見えてしまう。
前シーズンのデビッド・アーチュレッタも、今年のアダム・ランバートも最初から死角が全くないんだもの。オーディションに来た段階からどう見てもプロの実力だ。
唯一の死角は君が普通に褒めれば良いところを他のコンテスタントと差別化させるために過剰に褒めちぎることだった。
視聴者はそれをもう見抜いてしまっていて、君が気に入っていない方に投票してきた。
視聴者もそんなに意固地にならずに、投票しない事を選択しさえすればおのずと正しい結果が得られるはずなんだけどねぇ。

「まったく手のかからないタレント」と呼ばれるのでイイ気になって台本や時には取材や録音取材まで一人でやってた僕が恨みも籠めて言うよ。
誰かの手が加わらないって事は自分の好きにやれると言うことでもあって、自分が絶好調の時はそれが一番やりやすい。
でも、不調時にも助けはないからダメになるヤツはそこでダメになる。
本当を言えばサァ、俺にはなんであの頃、縋るべき腕の良いプロデューサーが見つからなかったんだろう、って今になって思うことが時々あるわけヨ。
それを踏まえて言うなら、自分たちがちょっとした手を入れてやって面白いスターを生み出すのがブロデュースの(すなわちプロデューサーの)醍醐味だよ。
コレまで君が送り出した『アメリカン・アイドル』出身以外の一発屋さんたちを想い出すと、君は見つけてきただけで、原石段階の才能だけで手をかけずに売ってる感じがやっぱり強くする。
2〜3発目で売れる素材こそ本物のスターだ、という定石からすると、まあ、一発でも当たれば大したモノ、とは言えるけど、契約金に見合うほどの仕事ぶりじゃない。契約金の額を妬んでも仕方がないけどサ。
その仕事の仕方からすると、一人一人は消耗品にして、次々に新しいタマを打てばいい、というやり方に見える。
まあ、そういうビジネスの仕方はあるとは思うけど。こんな情緒的な仕事をそんなに乾いた感性でやられてもナ、って気も僕にはするヨ。

ま、今シーズンも読み通りに運んじゃったけど、僕は満足じゃない。思いとはちょっと違う。
クリスは上手にプロデュースしてやれば本当にイイ歌手になる。
アダムは誰でも手を挙げたい素材だろうけど、ウーン、デビューCDは買ってやるだろうか?
ちょっと今のところ判ンない。
まあ、シーズン5はドートリー、ヤミン、エース、バッキーのデビューCDは買った。
お気に入りのシーズン6以降は全員のデビューを祝うことにしている。
こんなに楽しませてくれた連中になんかお返ししなくちゃ、という気分か。
特にブレイクに関しては彼が課題で歌ったアーチストのモノもほとんど買っているので、CD棚がエライ事になってる感じも。
ファイナリストたちの抜粋版DVDも買ったけど、コレは当然リージョン違いなのでDVDドライブが「もうリージョン変更は出来ません」とか言うメッセージを発していてドライブを買い換えなくてはならないようだ。
なんでこんなに嵌っちゃったかねぇ。幸せなのでそれでもいいんだけど…。

あ、今年から急に『アメリカン・アイドル』が日本でも広く認知され始めたらしく、このページに辿り着く人の検索ワードにもコンテスタントの個人名が増えている。
去年は個人名はこんなにはなかった。
番組終了時から突然アクセス数が増えるようなんだけど、僕は速報屋さんではないので…。
この番組については僕は素人ではない分、逆にベタベタな感情論だけで押し切って書いてみようと思っているので、この番組の純粋なファンのお口にはあまり合わないかもしれません。ゴメンね。
情報も正しくないしね。
何故かというとこの番組の放送中は投票結果がわかってしまう危険性があるので、ネット上で一切の検索をしないことにしてる。
記憶だけで書いている上、最近は年齢的なモノから来る記憶違いも多分、多々ある。
なので音楽的な情報はまだそんなに間違いはないと思うけど、安全ではないので参考にしないでね。
特に台本屋さんはね。

まあー、終わってみればまたサイモン猛省せよ、といういつも通りの変わり映えしない話になっちゃうんだけど、なら、見なきゃいいジャン、と言われそうなのでこの辺でチャック!(古!)
来週からまた寂しくなるネ。
posted by レドンドの風 at 03:19| Comment(1) | TrackBack(0) | TV番組 -アメリカ- | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする